スパイスラボ神部です。
こういった試みははじめてなのですが、【百式企画塾】にはじめて参加してみようと思います。今回のお題は、 テレビをちょっとだけ便利にするウィジェットとは? とのこと。かみ砕くと、「テレビの横に表示されているとちょっと便利だなー、楽しいなー」というアイディアについて考えるということなで、便利かつ楽しいウィジェットを考えてみたいと思います。
ではまずお題に従った文面を作成してみます。
人と自分をTVでつなぐ「茶の窓」ウィジェット
普段テレビを見ているときに「あ、ひょっとしてこれがあれば便利じゃね?」と思いついたあなたは、アプリキャストのコンテストで見事優勝してしまいます。2009年、全国のブラビアに搭載されたという、あなたが考えたウィジェットについて次のことを教えてください。
多くの人は「プライベートな空間」にいるときにテレビを見ているはずだから、「例えばかつてのお茶の間のように、他人とTV体験を共有しにくい」問題を抱えているはずだと気づいたあなたは、テレビの横に「他人が今どんな番組を見ているか」という情報を表示することにしてみたらなんと大当たり!しかも毎日その情報が見たくなるように「自分が今どんな気持ちでその番組を見ているかをお知らせできる」といったちょっとした工夫も仕込んでみました。そのウィジェットの名前は「茶の窓」。
図解すると、こんな感じです。

画面の構成はおわかりでしょうか。ウィジェットの表示エリアの中に、さらに四つの窓があり、それぞれ別の場所にあるアプリキャストを起動しているテレビで現在視聴されている番組の名前とサムネイルなどが表示される、というものです。下部には各種操作ボタンが並んでいます。
それでは、ここで引き続き具体的な使用例をイメージしてみます。
もし、BRAVIA にこの「茶の窓」が入っていたら?
ある日の夜、仕事を終え家でTVを見ている23才のOLともみさん。この前まで実家暮らしで家族とわいわい楽しくテレビを見ていたのに、今では小さな部屋で一人でテレビを見ていて、あんなに楽しかったテレビが少し寂しいものに感じてしまいます。なぜか今日は彼氏の健(たける)からのメールも戻って来ないし、外は雨だからDVDを借りに行くのも面倒に感じます。ともみさんは、TVってこんなにつまらなかったかな?と思って、何か他のことをはじめようとしています。
ともみさんは、ふと思い出して、この前彼氏がTVをいじってインストールしていた「茶の窓」というアプリを起動してみることにしました。アプリを起動なんて携帯みたいだな、と思いながらともみさんはリモコンの「アプリキャスト」ボタンから「茶の窓」を立ち上げてみました。
すると、「ともみ家の窓」と名付けられた茶の窓ウィジェットには、4つの「窓」が開いていました。それぞれ「実家のリビング」「友達のさえこ」「健の携帯」そして「ともみ」という名前がついていて、窓の中には番組の名前と番組の静止画イメージが表示されています。
窓が開いてともみさんの顔はすぐに笑顔になりました。
(あ、お父さんとお母さん、また世界遺産の番組見ている。)
思い出してみると、この時間実家ではいつも両親が世界遺産の番組を見ていたのでした。
私はリビングの大きなテレビでほかの番組を見たかったのに、お父さんが頑として譲らなかったので、いつも自分の部屋の小さなテレビで好きな番組を見ていたのでした。今は自分の好きな番組を好きなときに見られるけど、あの頃はお父さんにすごく頭にきていた自分をちょっとくすぐったく思い出してしまいました。
すぐ隣には、友達のさえこの見ている番組が映っています。さえこも健に無理矢理この「茶の窓」を入れられた仲間なのだけど・・・けっこう楽しんでいるみたい。だって画面に笑顔のマークが出てるもの。今日はさえこの好きなゴスペルグループが出てるみたいだから、余計テンションあがっているのかも。
左下の窓に目をうつしたともみさんは、少しムっとしました。健がメールに返事をしてこない理由が分かったからです。彼はどうやらワンセグでJリーグの中継を見ているようです。彼の応援しているチームが負けているようで、画面には「T_T」という顔文字が出ています。ともみさんは泣きたいのはこっちだよ~と思いながら、あとでどう問い詰めてやろうかと思ってまた少し笑ってしまいました。ちなみに彼の「BRAVIAケータイ」にもこの「茶の窓」というアプリを入れているのでここにも表示されるのだそうです。
ものの10秒ほどですが「茶の窓」でみんなの見ている番組をチェックしたともみさんは、ちょっぴり楽しくなって、笑顔のマークを自分の「茶の窓」に表示させたのでした。
リアルタイムであるテレビの良さをもっと生かしたい
今回は慣れない物語仕立てでアプリキャストの利用シチュエーションに考えてみましたが、だいたいこんな風に使って欲しいというシチュエーションが伝わったでしょうか?ちょっとまだまだ練り込みが足りない感がありありですが、例えばこんな感じでTV視聴のスパイス的に使ってもらえたらよいのではないかと思います。
こういった映像に付帯する形のアプリを考えると、すぐに「ニコニコ動画」的なものを想定してしまいがちですが、地上波テレビ放送というのは「同じ映像を同時に見る」という能力においてはネット上の動画共有サービスを遙かに超えていますし、ニコニコ動画のような「非同期的なコメントによる時間共有感覚」に頼らなくても、仮想的ではない、リアルに同じ映像を同じ時間に見ている人が実際にかなり多数存在しているわけです。
その素晴らしい時間的・空間的・人間的資産を、このアプリキャストによって少しでも見える化できたらよいのではないかと思い、この「茶の窓」の仕組みを思いつきました。まずはこうして身近な人たちと、複数のテレビで同時にそれぞれの番組を見ているという状態が共有出来るという状態をつくることで、かつてそれぞれの家庭にお茶の間が存在してそこから話題が発生していたように、TVを起点とする話題喚起の場、流行喚起の場が再度活性化すれば、電波という限られた資源をネット指向のアプリによって最大限活用出来るチャンスのひとつになるのではないかと思うのです。
アプリキャストの開発経験はないので、どこまでこの「茶の窓」が実現できるかどうかは未知数ですが、将来はかならず「TV上で人と人を繋ぐサービス」がアプリの中核に入り込んでくるのではないかと予想しています。
ミライのテレビへのキタイ
最後に蛇足ですが、、どんどんこういったアプリケーションフレームワークが他の大画面液晶テレビにも乗ってくると楽しくなりそうですね。そんな時代が来るとしたら、すでに iPhone でもそうであるように、JavaScript エンジニアがアプリ開発者として引っ張りだこになる時代が来るのかも知れません。Flash や Adobe AIR もそのあたりを見越して、ActionScript をより手続き型言語に立ち戻るかたちで進化させているのかもしれませんね。
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