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プロとしての自覚

 2007年5月20日(日)付け読売新聞の1面、2面に山崎正和氏の「プロを敬う社会に」というコラムが掲載されていた。踏切で女性を救ったかわりに犠牲になり葬儀には多くの市民や総理大臣までもが弔問に訪れた警察官と、いじめにあった生徒の親からの執拗な追及に耐えかねて命を絶った小学校校長とを対比させ、教師の権威の低下、教師への尊敬とそれに応じた「ノーブレス・オブリージュ」(高貴なる者の責任)の低下、について語られているものだが、その中の一節が気になったので引用。
現代医療を象徴する「インフォームド・コンセント」(情報を受けた上で同意すること)にしても、ごく一部だが、医師の自己防衛に使われているのを感じることがある。治療法と予後の予想を伝えるのは親切だが、複数の治療法を示して、素人の患者に選ばせるような場合があるからである。どうやら医学界の全体が謙虚になったのはよいが、代わりに必要な権威と責任感を放棄し始めているという印象を覚える。
 “現代サイト制作を象徴する「インフォームド・コンセント」についても、ごく一部だが、制作会社や広告会社の自己防衛に使われているのを感じることがある。プランと効果予想を伝えるのは親切だが、複数のプランを示して、素人のお得意先に選ばせるような場合があるからである。どうやら制作業界・広告業界の全体が謙虚になったのはよいが、代わりに必要な権威と責任感を放棄し始めているという印象を覚える”わけです。

 ページタイトルとディスクリプションを明日中に決めていただかないと先に進めませんよ、とか、ナビゲーションは左に置きます?右に置きます?、といった難しい判断をぽーんとクライアントに平気で突き出す光景、よく見かけますが、あまりカッコよくないです。自己防衛だから。プロだったら「こうしたほうがよいと思います」と言わないと。

  コミュニケーション・プランニングやサイト制作は「先生」と呼ばれる権威ある職業ではないものの、「インターネット」あるいは「広告」「デザイン」というわかるひとにはわかるけれどわからないひとにとってはまったくわからない、ある意味プロと素人(素人ということばは悪い意味ではないです)の差がある業界なわけだから、言われたことをそのまま実行し結果は責任を持たないなぜならそれはお得意先が決めたプランなんだから、ということにならないよう、プロとしての誇りをもって「こうしたほうがよいと思います」と言い続けていきたいものです。「こうしたほうがよいと思います」と言えるためには、勉強し続けないといけないですしね。

 知識があって、経験もあるけれど、難しい言葉や概念を振り回していい気にならず、かつ、お得意先の置かれた状況を共感をもって理解したうえで有効性の高い鋭い策を構築し、しかも平易な言葉や図解で合意形成にもっていく、そんなプロでありたいなあと思う5月の午後なのでした。(なんだか説教くさいブログになってきた)
Mission Spice
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